『中論』とは

『中論』とは、西暦3世紀ごろにナーガールジュナ(龍樹)によって著された大乗仏教の経典です。サンスクリット語の原点は失われ、チベット語訳と漢訳(古代中国語訳)が残っているだけですが、英語と日本語の訳本が出版されています。


1.バラモン教へのアンチテーゼとしての仏教

2.「ウパニシャッド」に対抗する『中論』

3.『中論』の本について

4.『中論』の内容について

バラモン教へのアンチテーゼとしての仏教

紀元前13世紀ごろから古代インドにおいて、バラモンと呼ばれる祭官らはアーリア人に伝わる「ヴェーダ (Veda) 文献」に基づいて、火 (homa) を焚きながら賛歌を神に捧げ、信者の現世利益を願う儀式を取り仕切っていたのです。その名残が画像のように、日本で護摩(ごま)として現存しています。

バラモン教に対して、紀元前5??6世紀ごろ仏教が起こったと考えられるのです。仏教の開祖ブッダ (the Buddha) は、名前も生没年も不明の伝説の人物です。弟子などにより伝承され、上座部(小乗)仏教として、スリランカなどの「パーリ (P?li) 文献」と、日本に「阿含経」として現存しています。

「ウパニシャッド」に対抗する『中論』

紀元前4世紀ごろ、アレキサンダー大王 (Alexander??)の東征により、アリストテレス(Aristotel?s、384-322B.C. 、画像)などのギリシア哲学がインドに伝えられ、その影響を受けて、「ヴェーダ」文献が「ウパニシャッド(Upanishads) 」として改変され、仏教に対して反撃を図ったと考えられるのです。

それに対抗したのが、ナーガールジュナ著『中論 (Skt. M?lamadhyamakak?rika) 』です。私見によれば、「ウパニシャッド」が古来からの知識の継承を目指しているのに対して、『中論』は自ら理解し体現することを説いているのです。

ナーガールジュナ(N?g?rjuna 、龍樹、150頃-250頃)は、南インドのバラモンの出身で、「ヴェーダ」文献を熟知していて、その後諸国を遍歴しギリシア哲学に接した可能性があります。さらに穏身術、神通力などの超能力を持っていたという。

『中論』の本について

手に入れやすい『中論』の本は、下記のとおり5冊です。画像は??の表紙で、著者によれば、特定の見解に偏らないので、学生や研究者向けだということです。

??The Fundamental Wisdom of the Middle Way N?g?rjuna's M?lamadhyamakak?rika, transration and commentary Jay L. Garfield, Oxford University Press,1995

??龍樹、中村元、講談社、2002

??N?g?rjuna's Middle Way M?lamadhyamakak?rika, N?g?rjuna著、Mark Siderits and Sh?ry? Katsura, Wisdom Puflication, 2013

??中論(上)(中)(下)、三枝充悳訳注、第三文明社、1984

??中論、ナーガールジュナ著、西嶋和夫訳、金沢文庫、1995

『中論』の内容について

Copyright(c) 1999-2018 houhouron.com All Rights Reserved. Design by http://f-tpl.com