6 請求項1の方法で熟達者の脳波情報を取得した後、第4ステップで取得した平均値時間軸 スペクトラムデータから、最初にスペクトル値に急激な変化が現れた後、次に急激な変化 が現れるまでの時間帯を基準となる時間帯として選定する第6ステップ

「熟達者」とは、本装置による訓練でいわゆる「無我の境地」を達成した人で、MEを意識的に実施できる人を意味します。ここで、МE(Mind Emptiness 、マインドエンプティネス)とは、「何も考えず何も感じない状態を持続すること」と定義します。

図 [Fig.07] は、請求項1と同じ方法で取得した熟達者の脳波で、図 [Fig.02] に対して振れ幅が小さいことは明らかです。

図 [Fig.08] は、熟達者について請求項1の第4ステップで取得した平均値時間軸スペクトラムデータです。4回に分けて測定されたデータを時間軸で繋げてあります。 「急激な変化」とは、すべてのデータの中心値МD±2000を跨ぐ場合をいう。 МDとはメディアン (Median) の略号であり、データの中心値を意味します。ここで平均値(μ)を使わないのは、極端な値の影響を避けるためです。 また、「±2000」の値は、現在までの経験値であるので、今後、測定数が増えれば改定される場合もあります。

図 [Fig.09] は、上記 から「急激な変化」の時間帯を除いたものです。 サンプル数 (n=442) は、統計学上信頼できると考えられます。 最小値 (Pn) はμ'-3σと、上限の基準値 (Par) はμ'+4σとを、それぞれ設定できます。 基準値の4σは、母集団が正規分布より下方に偏っているからです。 因みに、外れる確率はμ±3σにおいてΦ(z)=0.00133 (0.133%) 、μ±4σでは0.00003 (0.003%) です。 結論としては、時間軸スペクトラムの Referefce と最小値 Pn≃2700、基準値 Par≃5000が設定できました。

7 基準となる時間帯の平均値時間軸スペクトラムデータを参照データとして設定する第7ステップ、とを行う、脳波の評価方法。

図 [Fig.10] は、 [Fig.09] の中から最も低く安定している時間帯を時間軸スペクトラムの Reference として設定します。今後もっと適切な時間帯が測定された場合は改変する可能性もあります。

この例では、サンプルレート512Hzで周波数範囲3〜100Hzをカバーしています。

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