「熟達者」とは、本装置による訓練でいわゆる「無我の境地」を達成した人で、MEを意識的に実施できる人を意味します。ここで、МE(Mind Emptiness 、マインドエンプティネス)とは、「何も考えず何も感じない状態を持続すること」と定義します。
図 [Fig.07] は、請求項1と同じ方法で取得した熟達者の脳波で、図 [Fig.02] に対して振れ幅が小さいことは明らかです。
図 [Fig.08] は、熟達者について請求項1の第4ステップで取得した平均値時間軸スペクトラムデータです。4回に分けて測定されたデータを時間軸で繋げてあります。 「急激な変化」とは、すべてのデータの中心値МD±2000を跨ぐ場合をいう。 МDとはメディアン (Median) の略号であり、データの中心値を意味します。ここで平均値(μ)を使わないのは、極端な値の影響を避けるためです。 また、「±2000」の値は、現在までの経験値であるので、今後、測定数が増えれば改定される場合もあります。
図 [Fig.09] は、上記 から「急激な変化」の時間帯を除いたものです。 サンプル数 (n=442) は、統計学上信頼できると考えられます。 最小値 (Pn) はμ'-3σと、上限の基準値 (Par) はμ'+4σとを、それぞれ設定できます。 基準値の4σは、母集団が正規分布より下方に偏っているからです。 因みに、外れる確率はμ±3σにおいてΦ(z)=0.00133 (0.133%) 、μ±4σでは0.00003 (0.003%) です。 結論としては、時間軸スペクトラムの Referefce と最小値 Pn≃2700、基準値 Par≃5000が設定できました。